大法人の電子申告義務化をやってみた【ポイント・注意点】
来年(義務化初年度)にバタバタするのが嫌だったので、1年前倒しで実施しました。
国税庁HPのコーナー
https://www.e-tax.nta.go.jp/hojin/gimuka/index.htm
税務通信等にも記事が出ています。
概要は以下の通りです。
従 前 | 今 回 | ||||
形式 | 使用ソフト | 形式 | 使用ソフト | ||
申告書本体 | 電子 | 魔法陣 | 電子 | 魔法陣 | |
添付書類 | ①財務諸表 | 紙 | 持参 | CSV | 国税e-Tax |
②勘定科目内訳明細書 | CSV | 国税e-Tax | |||
③事業概況書 | ※ | 国税e-Tax | |||
④出資関係図 | PDF | 魔法陣 | |||
※国税e-Taxソフト内で入力 |
財務諸表をCSV化する際の問題点
国税庁提供のフォーマット(https://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/gimuka/25.htm)を使用しましたが、業種別のフォーマットが意外と使い辛かったです。建設業のフォーマットだと、完成工事未収入金や未成工事支出金といった特有の科目が入っています。しかし、売掛金等の科目は存在せず、自分でコードを設定して追加する必要があります。それであれば、最初から全体版のフォーマットを選択して、不要な科目を削っていく方がやりやすいです。
勘定科目内訳明細書をCSV化する際の問題点
こちらも国税庁のフォーマットを使用しました。また、利便性向上施策である「勘定科目内訳明細書の記載内容の簡素化」(https://www.e-tax.nta.go.jp/hojin/gimuka/sesaku.htm)を最大限利用しました。しかし、依然として内訳書作成の事務負担は大きい印象です。科目や件数を一層絞り込むなど、さらなる負担軽減策を検討していただきたいと思います。
民間のe-Taxソフトが対応していない
魔法陣令和元年度版を使用しましたが、CSVの送信には対応していませんでした。このように民間のe-Taxソフトで対応していない部分については、国税のe-Taxソフトを併用して送信を行います。具体的には、次の通りです。
このような3段階送信を駆使しなければなりません。